寒い季節でもランニングやゴルフ、サッカーなどのスポーツを楽しむ人も多いと思います。
身体を動かす前にストレッチなどの準備運動をきちんとすれば、けがの予防に役立ちます。
筋肉を温めて柔らかくすることで動きがしなやかになり成績向上につながります。
また、スポーツで汗を流した後に体の可動域を広げるストレッチを組み合わせれば、さらに効果的です。
ストレッチは大きく「動的」と「静的」に分けることができます。
動的ストレッチとはラジオ体操やブラジル体操など身体を動かしながら手足や体幹の筋肉を伸縮させ、温めて柔らかくするストレッチのことです。ブラジル体操はサッカー選手などが試合前に準備運動として用いられていて、サッカー以外のスポーツでも準備運動として広く普及しています。やり方はまず、5分程度、軽いジョギングをして身体を温め、膝や足の裏を高く上げたり、足を前後にクロスさせたり、左右に開いたりします。他にも体の前と上で両手をたたくなどするのですが、これらは、どのスポーツでも役立つ動作です。加えて、各競技でこなす動作も取り入れるとさらに効果的です。たとえば、サッカーなら、ヘディングやディフェンスの動作をします。ゴルフなら実際にクラブを持って素振りしたり、ボールを20発程度打ったりします。テニスでは軽くボールを打つことなどが効果的でしょう。
また、動的ストレッチとして多くの方がやったことがあるラジオ体操で身体を温めるのも良い方法です。これは、背筋や腹筋、手足の筋肉など400を超える全身の筋肉をくまなく動かせる良く考えられた科学的な運動です。手足や胴体の筋肉や関節をリズムに合わせて伸ばすため、けがの予防に役立ちます。
また、運動した後は静的ストレッチを行ってください。静的ストレッチとは弾みを付けずに筋肉を伸ばすストレッチの事です。運動をやり過ぎると靭帯や腱に炎症が起こることがあります。関節部分をストレッチしておくと炎症の予防にもつながります。
たとえば、テニスなら、前腕の外側や肩を、野球の場合は股関節や肩の関節を伸ばし、ランニングなら股関節やひざの回りを伸ばすのが効果的です。
運動の後、身体をゆっくり休め、炎症が治まる翌日から数日後にも静的ストッレッチをすると運動時に使う関節の可動域が広がります。入浴し身体を温めた後に実施するとさらに効果的です。
ストレッチをする上での注意点は、息を細く長く吐きながらストレッチすることです。呼吸を止めてしまうと筋肉が緊張してしまいます。
また、関節や筋肉を傷めてしまう可能性がありますので、反動は付けずに一定の力で20~60秒続けて伸ばすことも大切です。
運動する際は動と静のストレッチをうまく組み合わせること望ましいが、体調が悪い時や疲労時に無理してストレッチをすると逆効果になる恐れもあります。そんな時は安静にして体力の回復を第一に考えてください。
また、個人によって適したストレッチの種類や回数、時間には差があります。最初は時間もセット数も少なめに抑え、慣れたら増やしていくようにしましょう。
何よりも、気持ち良いと感じる範囲で実施し、痛くなるまでやらないのが、一番重要です。
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