久しぶりに張り切って運動したのはいいけれど、翌日にからだのあちらこちらが痛い・・・
こんな経験をしたことのある方も多いのではないでしょうか。
筋肉痛の主な原因は、運動によって傷ついた筋線維を修復するときに起こる痛みだと
いわれています。
普段、使わない筋肉を突然使ったり、同じ筋肉を使いすぎたりことで筋肉を構成している
筋線維や周りの結合組織に微細な傷がつくと、損傷した部分を修復するために白血球を
中心とした血液成分が集まります。
このとき、「炎症」が起き、刺激物質が生みだされ、筋肉を包んでいる膜である筋膜を
刺激します。
それが感覚中枢を介し痛みとして感じられる、筋肉痛とは、傷ついた筋線維を修復する
過程で炎症が起き生成された刺激物質が筋膜を刺激して起こるものと考えられています。
筋線維そのものには痛みを感じる神経はありませんが、痛みは炎症が広がって発痛物質が
筋膜に届くようになってから感じるため、時間差があると考えられています。
普段からよく動かしている筋肉には、その筋肉に血液を送る毛細血管がよく発達しています。
一方、あまり使っていない筋肉には毛細血管が十分に巡らされていません。
そのため、急激にその筋肉を動かしても、損傷した筋繊維に血液成分が集まるまでに時間が
かかり、さらに発痛物質が生産されるまで時間がかかると考えられています。
日頃からよく筋肉を使っている人は、少々、筋線維を痛めても修復がすぐに行われ回復が
早いので、筋肉痛が起こりにくいそうです。
【筋肉痛になりやすい動作】
わたしたちは運動をするとき、筋肉を収縮させて力を発揮しています。
この筋肉の収縮運動は以下の3種類に分けられます。
・伸びながら力を発揮する伸張性運動:重い荷物を下ろす、階段を降りるなど。
・縮みながら力を発揮する短縮性運動:重い荷物を持ち上げる、階段を上がるなど。
・伸び縮みすることなく
力を発揮する等尺性運動:腕相撲など。
このうち、特に筋肉痛になりやすいのは伸ばすことを行う伸張性運動です。
筋肉を伸ばすときの方が筋線維への負荷が大きくなるため損傷が起こりやすくなります。
階段を降りたり、坂道を下るとき、重いものを下ろすときなどは、ゆっくりとした動作
を心がけたいものです。
【筋肉痛になった場合は・・・】
・アイシングをする:筋肉の炎症を抑えるために冷やすことが効果的です。
アイシングすることで血流を抑制し、炎症を抑え痛みを軽減する
ことができます。また、痛みが激しい場合にはお風呂やサウナは
控えたほうがよいです。 血流が良くなり過ぎてしまい、さらに
炎症を促進させてしまいます。
・筋肉をやわらかくほぐす:筋肉が硬くなり張りがあるのなら、緩めて血流がよくなるように
していくのが有効です。血流が良くなることで、酸素が身体中を
めぐり同時に栄養素も行き渡る状態になります。
また、リンパ液などの体液も流れるようになります。
流れが順調に戻り、潤うことで疲労物質を始めとする、老廃物の
の除去、排出につながります。
日頃から運動している人、そうでない人、それぞれに筋肉の質に違いがあります。
筋肉は使うほどにしなやかになり、対応する感覚が育ちます。
無理な運動は避け、日頃から歩いたり、適度にストレッチしたり、
負荷をかけて動かしてみたりするなどして筋肉の質を向上させておくと疲れにくい
からだになります。
筋肉痛になったことでストレスを感じる方もいるかもしれませんが、
それだけいい運動をしたという証です。
運動をする際はした後のケアも重要です。
いち早く筋肉痛を回復させ、また運動を楽しみましょう!!
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